(前回の記事)『vol.2 独創的なアイディアを生む思考プロセス』
クルマの造形は内外の圧力のぶつかり合い
太刀川:クルマ好きです。子どものころから。僕の家、カーグラフィックもカーマガジンも購読してましたから。
ぜひやりたいです。すごくやってみたい! まだ経験はありませんが。いやあ、クルマやれたらめっちゃうれしいですね。
XJ13というクルマがありまして。60年代のジャガーのクルマなんですが、あれは本当にきれいなクルマですね。
ジャガーのミッドシップ式のV型12気筒エンジンのレースカーとしては初めてのモデル。
1台だけ製作されたが実際にレースに参戦することはなかった
そういえば最近、XJ13のデザインを受け継いだようなプロトタイプがあったと思うんですが…。(スマホで探して)あった、C-X75ですね。これはちょっとXJ13の雰囲気を受け継いでいる気がします。
しかし2015年には人気スパイ映画『007』シリーズ『007 スペクター』に登場し、ジャガーファンを喜ばせた
クルマの造形って、外からの圧力と内側からの圧力、その2つの圧力のぶつかり合いのカーブになっていると思うんですよ。外側が強くなるとスポーツカーのようなストリームラインになっていくし、内側が強くなっていくとミニバンのようなフォルムになる。外側と内側の、どっちがどのくらい強いかでどの自動車のタイプかが変わるわけです。
例えばマツダなんかは、外側からの力の可視化に成功して、すごくきれいなラインになっていますよね。
新鮮な表現に感じる読者も多いのでは